くにゅくにゅの雑記帳

実験ノート的なやつ

洗濯機用の排水管にトラップを付ける

うちの洗濯乾燥機で乾燥運転を行うと,湿気を含んだ空気が部屋に漏れてきて,気温が低い日には,設置場所である洗面所が思いっきり結露してしまう問題で困っておりました。

 

ところで,衣類乾燥機は,乾燥に伴って発生する多量の湿気をどこかしらに捨てる必要があります。いちばん確実なのは屋外に排気してしまうことですが,これをやるためにはダクト工事が必要となってしまい,家庭用としてはあまり現実的ではありません。かといって屋内にそのまま排気しようものなら,濛々とわき出す湿気で大変なことになってしまいます。このため,家庭用の洗濯乾燥機には,排気を何らかの方法で冷却して湿気を凝縮し,液相で排水する仕掛けが備わっています。

 

いちばんオーソドックスな方法は排気を水道水で冷却する水冷式で,確実なのですが,乾燥運転時にも,無視できない量の水を使ってしまう欠点があります。そのせいか,うちの洗濯機では空冷式が標準となっており,能書きによれば,これは排気をある程度まで空冷したあと,そのまま排水管に吹き込んでしまう方法なのだそうです。そりゃすげえやと思いながら,ふと排水口を見ると……

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どう見てもガバガバ。洗濯機の排水ホースにつながるエルボが,ものすごく適当に挿し込んであるだけであるだけで,この隙間から湿気が逆流しているのは明らかです。いままで気にもしてなかった部分ですが,これはいけません。

 

この排水口がどうなっているかというと,床下から床面まで立ち上がってきたVU管の端面に,銀色の化粧フランジが嵌めてあるだけで,いかにもやる気のない作りです。トラップも存在せず,顔を近づけると,それほどひどくはありませんが,うっすらと下水臭も漂ってきます。単純に,隙間をパテで埋めてしまうことも考えましたが,どうせやるなら,もう少しちゃんとやりたいところ。

 

そんなわけで見つけたのがこれです。いろいろ探したら,VU50の立ち上がりにそのまま嵌めこめるトラップがありました。ついでに密閉構造になるので,本来の目的であるところの,乾燥運転時の湿気漏れ対策にもなります。

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現物がこちら。エルボが出ているフランジが床面に当たる部分で,下の切れ込みが入っているパイプが,VU管に落とし込むトラップ部分です。

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最初に,既設の化粧フランジが邪魔なので撤去します。VU管に接着されていたようで,やむを得ずかなり強引にこじり取りました。そしたらパイプが少し欠けちゃったけど,まあいいや。

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上から見るとこんな感じ。真下に横引き管が見え,ほんとに「ただの穴」です。f:id:kunukunu:20151110021345j:plain

 

トラップを取り付ける前に,床材と管の間に隙間があいていること自体がよろしくないので,シリコーンをどっぷりと塗ってコーキングします。

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次に,トラップを設置するためのフランジを設置して,ねじで固定します。密閉性を高めるため,裏面にもシリコーンを少し塗っておきました。

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そしてその上から,トラップを落とし込み,化粧カバーと,ゴムのエルボを設置して完成。ほとんど「ただの穴」だった従前と比べれば,天と地の差です。

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最後に洗濯機の排水ホースをつなぎ,漏れがないことを確認して作業終了。ホースバンドが,いまひとつ合わなかったのでビニテで巻きました。エルボと,ホースのニップルみたいな部品にはテーパーがついているのに,添付ホースバンドは真っ直ぐなんだもの……

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まだ乾燥運転はやっていませんが,この構造なら大丈夫でしょう。